三国山脈(新潟) 矢場ノ頭(1490m)、川棚ノ頭(1683m) 2019年6月22日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 3:28 駐車場−−5:10 矢場ノ頭−−5:51 川棚ノ頭 5:54−−6:16 矢場ノ頭−−7:20 駐車場

場所新潟県南魚沼郡湯沢町
年月日2019年6月22日 日帰り
天候曇後雨。稜線は暴風雨
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場茂倉新道登山口に広い駐車場あり
登山道の有無あり
籔の有無基本的に無しだが駐車場から尾根取り付きまでは草あり。森林限界を越えると足に触れる低木あり。雨の日は足元を固める必要あり
危険個所の有無矢場ノ頭〜川棚ノ頭間で1か所登山道が崩れた箇所あり。斜面滑落に注意
山頂の展望2つの山とも大展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
ここをクリックしてダウンロード
コメント茂倉新道から往復。出発時は曇りだったが矢場ノ頭に到着後は本格的に雨が降り出し、川棚ノ頭への稜線では暴風雨状態に。下山まで雨が降り続き、ボロゴア+劣化した登山靴で全身びしょ濡れになってしまった。久しぶりの無雪期でのまとまった規模の山で翌日に足が筋肉痛になっていた




茂倉新道駐車場を出発。まだ雨は降っていない 案内標識がありがたかった
関越道土樽PA 標高920m付近。登山道は良好
標高1090m付近 標高1270m付近。ネズコが目立つ
花が終わったイワカガミ まだ咲いているイワカガミ
標高1390m付近 標高1410m付近
標高1430m付近 矢場ノ頭手前でとうとう雨に
矢場ノ頭山頂 矢場ノ頭から見た茂倉岳方向
矢場ノ頭からの360度パノラマ展望(クリックで拡大)
1460m鞍部付近。風が強くゴアを着る 標高1490m付近
標高1500m付近から見た矢場ノ頭 標高1570mで登山道崩落。濡れた低灌木帯を歩く
標高1620m付近 川棚ノ頭山頂
川棚ノ頭から見た茂倉岳方向 標高1600m付近から見た矢場ノ頭
帰りの矢場ノ頭。本降りの雨 標高910m付近
尾根が終わり平地へ。レンズに水滴あり 駐車場到着
登山口の案内標図


 谷川岳周辺の山はしばらく登っていなかったが、未踏の山はいくつかある。矢場ノ頭と川棚ノ頭もその一つで、土樽から茂倉岳に到る尾根の途中にある。標高は1500m前後なので真夏に登るには低すぎて暑さで死んでしまうが、梅雨の時期は天気が悪ければ日差しが無く気温が低いので、朝方に片付ければ問題ないだろう。

 当日の天気予報は微妙で、ネットの数値予報では曇り、TVの予報では谷川岳周辺のみ丸1日雨である。まあ、雨でも出かける予定なので雨の準備をして出かけた。ところが山以前に長野〜湯沢までの車の運転はほぼずっと雷雨の中を走行する羽目になった。場所によってはワイパーが効き難いほどの豪雨で、峠が通行止めにならないか心配になるほど。土曜に日付が変わった頃には群馬県前橋周辺で時間雨量100mmを越える集中豪雨があったほどで、この日は大気の状態が不安定であった。

 登山口の土樽は私にとっては初めての場所。草がはみ出した林道を突き当りまで入ると草ぼうぼうの広い駐車場と案内看板が登場。ここが茂倉新道登山口だ。この草の茂り方だと登山道もあまり期待できないだろうか。雨が降りしきる中で車中泊。しかし夜半には雨はほぼ止んで、たまにポツポツ落ちてくる程度になってくれた。

 翌朝は計画より早く目覚めたので、軽く朝飯を食ってまだ真っ暗な3時半前に出発。まだ雨は降っておらず、この間に距離を稼ぐ算段だ。予報では午後からまた雷とのことで、森林限界で雷が来るのだけは避けたい。今回は標高差1000mの往復なので長靴ではなく登山靴。ただし防水性能が劣化した古いやつ。残雪期に防水処理して数ヶ月経過したが、まだ持ってくれるかなぁ。途中で雨が降ってくることを想定してゴアも持つ。安いカッパだと靴を脱がないとズボンが履けない=登山靴だと面倒なので、ここは山用のゴア。ただしこちらも長年の劣化で防水性能は怪しい。最も頼りになるのは傘であった。ただし風が無いことが使用の条件だが。

 最初は草と水溜りの短い林道歩きで登山口に到着。初めての場所&真っ暗でライトだけでは狭い範囲しか見えないので、案内標識の存在は大助かりだった。

 このコースは最初から尾根に取り付いて登っていく。まだ真っ暗なのでライトが頼りだが一級の登山道なので外すことはあり得ない。周囲は背の高いブナ林で雪の多さを感じさせるが、もちろん今は雪のかけらも無い。道はオーバーユースらしく赤土がむき出して滑りやすく、特に下りは要注意だろう(実際に下りでコケて泥だらけになった)。ただし、歩いた感じでは入山者が多かったのは昔の話で、今はそれほど多くないように登山道の状態は思えた。こちらは新潟側で、人口の多い首都圏から登る人は群馬側から登るだろうから人が少なくて当然か。

 今日は夏至だが日の出が一番早くなるのは夏至では無いはず。でもおそらく日の出は4時半前後のはずで、開けた場所なら4時にはライトが不要な明るさになるはず。しかしこの尾根は樹林だし、今は曇っているので明るくなるまでに時間がかかり、かろうじてライト不要で歩けるようになったのは4時10分くらいであった。

 気温は登山口は+15℃前後あったが、高度が上がると徐々に下がってきた。私にとっては体を動かすには+15℃でも暑いくらいで、半袖半ズボンに片手には扇でパタパタ扇ぎながら登っていく。もっと気温が上がると首に濡れタオルを引っ掛けて、頻繁に顔周辺の汗を拭いながら歩くようになるが、今はそこまでやらなくて済む。

 いつの間にか雨が降り出したが樹林が深いので雨が葉を打つ音が大きくなっても地面には落ちてこないので助かるが、森林限界を突破したら雨具が必要か。雨は降ったり止んだりを繰り返し、時には葉の隙間から明るい月が見えたりして雲の切れ間があるらしい。木の高さが低くなってくると風が当たるようになって涼しくなり、扇の出番は無くなった。

 標高1250m付近ではブナではなく檜のような針葉樹が目立つようになる。葉を見るとネズコであった。やはり新潟の豪雪地帯はネズコが中心だ。

 森林限界が近くなると尾根に岩が目立つようになるが危険箇所は無い。やっと周囲が開けるが、県境の高い山は全て雲の中に隠れて見えない。今日は川棚ノ頭までなのでガスの中に入らなくて済むかな? 振り返れば足拍子山の尖った稜線が特徴的だ。あの界隈も未踏なので残雪期に入らないと。

 やっと傾斜が緩んで森林限界を超えた開けたピークに到着すると矢場ノ頭だった。山頂標識があり360度の大展望。茂倉岳山頂付近は雲に隠れて見えないが、その手前の鞍部から上がった小ピークが川棚ノ頭らしい。今はまだ微かに雨が降る程度であるが絶え間なく雨が落ちてきている、いや、風に流されて横から飛んでくる。この程度で済んでくれれば傘で押し通せるのだが。

 矢場ノ頭から1460m鞍部へと下ると風雨が急速に強まり、鞍部の低木の陰に隠れてゴアを着用。こう風が強くてはもう傘は使えない。まだ登山靴の浸水は無いが、この強さの雨では怪しい防水性能は長くは持たないかも。これだけ本降りの雨になるのなら新しい登山靴の方が良かったなぁ。長靴だと足全体のホールドが弱く、特に下りで靴の中で足が動くのでマメができやすく、ついでに爪を痛めやすいので私の場合は標高差が大きい場所では使えない。

 雨が強まったことで登山道には水溜りができ、場所によっては小さな川のように流れができていた。周囲の低木も水をたっぷり含んで登山靴の浸水が進んでびしょ濡れ。気温は高く寒くはないので実害は無いが不快ではある。雲は徐々に低くなって川棚ノ頭も雲の中に入って見えなくなってしまった。考えていたよりも天候が悪いが、川棚ノ頭までもうすぐなのでそのまま横殴りの雨の中を登っていく。とうとう自分自身もガスの中に突入してしまう。晴れていれば大展望の尾根のはずだが残念。標高1570m付近で登山道が崩れて、その脇の雨に濡れた低灌木帯を迂回した。もしかしたら夏山シーズン開幕前に迂回ルートが整備されるかも?

 再びピークに出るが、今回は山頂標識は皆無。しかし雨と強風の中で苦労して広げた地形図を見ると川棚ノ頭に間違いない。地形図記載の山ではなく日本山名事典記載の山なので、この扱いなのかもしれない。雨風が強く、カメラのレンズに雨が掛からないように撮影するのが難しい。それ以前にウェストポーチが濡れてカメラのレンズが曇ってしまっていた。私のカメラは防水ではないので、何度もこんなことをやっているとデジカメが壊れるかも。もっとも、既に調子が悪いのだが。

 ガスの中で少しの写真を撮影して休憩無しで下山開始。というか、この暴風雨状態では休憩する気は起きないし、久しぶりのまとまった山登りだったがほとんど疲労を感じなかった。ただし下山は昨年夏に痛めた右膝に注意が必要。今年は標高差が大きい山は全て残雪期だったので下りの膝の負担は軽かったが、無雪期はもろに膝に衝撃が来る。調子に乗って下ることはせずゆっくりと下っていく。おかげで膝に違和感が出ることはなかったのは大きな収穫だった。正確には翌日の八木尾山で少し痛みが出たが、翌日には痛みは解消する程度の軽いもので慢性的な痛みは残らなかった。これから暑くなると避暑のためアルプス通いが続くと思うが、膝が大きな懸案事項だったがある程度安心感が持てるようになった。でも昨年のようなスピードで下るのはもう無理だろうな。今年は下りは自重しないと。

 滑りやすい赤土は特に下りは要注意だと上りで感じたが、下りで余計なことを考えながら歩いていたら見事にコケてしまった。ゴアを着ていたので中の衣類が泥だらけになることはなかったが、ゴアは上下とも泥だらけ。歩きながら濡れた木の葉にゴアを擦り付けておおかたの汚れを落としたが本格的に洗濯しないと。でもゴアの劣化が進んで防水性能が低下し、パンツまで濡れるほどだったので、もう引退の時期かもしれない。次はワークマンかなぁ(笑)

 登山口の駐車場に戻っても本降りの雨が降り続いていた。稜線と違って風は無いが、雨粒は時々でかくなって車の屋根を叩く雨音でラジオが聞こえなくなることも。駐車場には他に車はいないが、この天候では仕方ないだろう。今日は稜線上は1日中こんな感じだろうか。

 

都道府県別2000m未満山行記録リスト

 

日付順2000m未満山行記録リスト

 

ホームページトップ